つみたて投資枠は371本|信託報酬の上限は法令で0.5%と0.75%
本記事は情報提供を目的とした解説であり、特定の投資手法・金融商品の購入を勧誘するものではありません。記載の数値は2026年9月18日時点で金融庁が公表している届出一覧および集計値に基づくもので、以降の改定は反映していません。集計値は平均であり、個別のファンドの費用や運用成果を示すものではありません。投資信託は値動きのある商品で、元本割れとなる可能性があります。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。
結論から言うと、つみたて投資枠で買える商品は371本です。2026年9月18日時点で金融庁が公表している届出一覧の集計です。国内に数千本ある公募投信のうち、この枠に残っているのがこの本数。理由のひとつは、信託報酬の上限が法令で切られていることにあります。投資先を国内とする指定インデックス投資信託は0.5%、内外・海外とするものは0.75%。この天井の外にある商品は、そもそも枠に入れません。
対象商品は371本にしぼられています
371本です。金融庁「つみたて投資枠対象商品の概要について」(2026年9月18日時点)の分類表に、対象本数として明示されています。区分ごとの内訳は次のとおりです。
| 区分 | 国内 | 内外 | 海外 |
|---|---|---|---|
| 公募投信 株式型 | 67本 | 36本 | 95本 |
| 公募投信 資産複合型 | 5本 | 154本 | 3本 |
| ETF | 5本 | — | 6本 |
足すと371本。内訳を見ると、単純に「インデックス投信が並んでいる」わけではないと分かります。
いちばん本数が多いのは資産複合型の内外です
154本。区分のなかで最大のブロックがここです。株式型の海外95本、国内67本を上回っています。資産複合型は複数の資産クラスを1本に混ぜたもので、いわゆるバランス型がここに入ります。
ETFは国内5本・海外6本の合計11本しかありません。371本のうち3.0%です。つみたて投資枠はもともと積立・分散を前提にした枠なので、リアルタイムで売買する上場商品の比重は小さく作られている、と読めます。
枠に入るための信託報酬の上限はいくらですか?
投資先で2段階に分かれています。金融庁の同じ資料に載っている信託報酬率(税抜き)の分布から、法令上の上限と実際の平均を並べます。
| 投資先 | 法令上の上限 | 対象商品の平均 |
|---|---|---|
| 国内 | 0.5% | 0.27% |
| 内外・海外 | 0.75% | 0.34% |
注目したいのは、平均が上限の半分以下に沈んでいることです。国内は上限0.5%に対して平均0.27%、内外・海外は上限0.75%に対して平均0.34%。法令が天井を作り、その下で競争が進んだ結果として、実際の分布は天井からかなり離れた位置にあります。
上限と平均の差は、金額にするといくらですか?
率のままだと小さく見えるので金額に直します。資産3,000万円を1年間保有した場合、国内の上限0.5%なら年150,000円、平均0.27%なら年81,000円で、差は年69,000円です。内外・海外では上限0.75%が年225,000円、平均0.34%が年102,000円で、差は年123,000円になります。
年間支出の25倍を目標資産として4%ずつ取り崩す考え方に当てはめると、3,000万円からの取り崩しは年120万円。年123,000円はその約10%に当たります。ただしこれは上限値と平均値を並べた計算例であり、特定の商品の費用や将来の運用成果を示すものではありません。個別の料率は交付目論見書でご確認ください。
対象商品の一覧は、金融庁のサイトにあります
金融庁のサイトです。「つみたて投資枠対象商品届出一覧」が2種類あり、運用会社別と対象資産別でそれぞれExcelとPDFが配布されています。いずれも最終更新日は2026年9月18日でした。
更新日が入っていることが実務上は重要になります。届出は随時あるので、本数も中身も入れ替わります。「あの記事に載っていたから対象」という確かめ方は成り立ちません。買う直前にその時点のファイルを開くのが唯一の確認方法です。
もうひとつ、混同しやすい点を挙げておきます。成長投資枠の対象商品一覧は金融庁のこのページにはありません。金融庁の注記によれば、成長投資枠で投資可能な投資信託の一覧は資産運用業協会のサイトで確認する形になっています。枠が2つあるのに、名簿の管理者が別なのです。
371本という数字を、どう使いますか?
絞り込みの出発点として使うのが実務的でしょう。手順にすると3段階です。
- 枠に入っているかを一覧で確認する。入っていれば、信託報酬の法令上限はすでに通過しています。
- 区分を見る。株式型か資産複合型か、国内か内外・海外か。同じ区分の中で比べないと料率の水準がそろいません。
- 交付目論見書で自分の商品の料率を見る。平均は市場の方向を示す数字で、自分の負担額ではありません。
逆に言えば、371本の外にある商品を検討するときは、この法令上限というフィルターが働いていないことになります。コストの水準を自分で確かめる手間が、そのぶん増えます。
最後に前提を2つ。金融庁が示している平均値は税抜きの数値で、指定インデックス投資信託についての集計です。目論見書の表記は税込のことが多いため、そのまま比べると数字が合いません。また上限0.5%・0.75%は指定インデックス投資信託に対する法令上の上限として示されているもので、対象商品すべてに同じ上限が当てはまるとは書かれていません。
よくある質問(FAQ)
- Q. つみたて投資枠の対象商品は何本ですか?
- 371本です。金融庁「つみたて投資枠対象商品の概要について」(2026年9月18日時点)によると、内訳は公募投信の株式型が国内67本・内外36本・海外95本、資産複合型が国内5本・内外154本・海外3本、ETFが国内5本・海外6本です。
- Q. つみたて投資枠の信託報酬には上限がありますか?
- あります。金融庁の資料では、指定インデックス投資信託の信託報酬率(税抜き)について、投資先を国内とするものは法令上の上限0.5%、内外・海外とするものは0.75%と示されています。対象商品の平均はそれぞれ0.27%・0.34%です。
- Q. いちばん本数が多い区分はどこですか?
- 資産複合型の内外で154本です。株式型の海外95本、国内67本より多く、371本の中で最大のブロックになっています。ETFは国内5本・海外6本の合計11本にとどまります。
- Q. 対象商品の一覧はどこで手に入りますか?
- 金融庁のサイトで「つみたて投資枠対象商品届出一覧」が運用会社別と対象資産別の2種類、ExcelとPDFで配布されています。最終更新日は2026年9月18日です。届出は随時あるため、確認は買う直前に行ってください。
- Q. 成長投資枠の対象商品も金融庁で確認できますか?
- 金融庁の注記では、成長投資枠で投資可能な投資信託の一覧は資産運用業協会のホームページで確認する案内になっています。つみたて投資枠と成長投資枠で、一覧の掲載先が分かれています。
- Q. 平均0.27%という数字は自分の負担額ですか?
- 違います。対象商品を集計した平均値で、しかも税抜きの数値です。自分が負担する料率は、保有しているファンドの交付目論見書に載っている料率を見る必要があります。
- 金融庁「つみたて投資枠対象商品」(届出一覧・運用会社別/対象資産別、最終更新2026年9月18日):https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/products/
- 金融庁「つみたて投資枠対象商品の概要について」(2026年9月18日時点・対象371本の分類と信託報酬率の分布):https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/products/20260918/28.pdf
- 一般社団法人 資産運用業協会「NISA成長投資枠の対象商品」:https://www.imaj.or.jp/find/nisa_growth_productslist/
- 本文の数値は2026年9月24日に上記資料を取得して確認しました。